意思あるところに道あり

ゆるい若手俳優おたくのあれこれ

キラキラ系俳優、一般系舞台、レミゼ。

若手俳優』『若手舞台』というと、少なくともこのグループ界隈はキラキラファンサ系というか、ランダムトレブロ系、チェキ、カラギャン、キンブレ、えとせとらが基本形。とりあえず便宜上、そういった雰囲気を『キラキラ系』、そうではないものを『一般系』と呼びわけることにします。

 

さて、私は日・月でレミゼラブルの前楽・千秋楽を観てきました。今期のレミゼは、一般系子役から成長しテニミュや他キラキラ系歌ウマ枠も一般系もこなしてきた内藤大希さんがマリウス役、テニミュデビューから戦国鍋もニチアサ戦隊も経由し一般系も出演している相葉裕樹さんがアンジョルラス役でいます。

昨年11月の新人お披露目会が当選し、わくわくで内藤さんを見に行ったら相葉さんの出演がその場で当日サプライズ発表。彼らのプレビュー初日も本公演初日も帝劇1階B列とかまた贅沢な席につき、それぞれ9~10回ずつ見たかな、おそらく。トリプルキャストの彼らにとっては前楽が千秋楽でした。そう、彼らにとって互いが最後の相棒でした。1stからのテニミュおたくとして感慨深いものがありました。本人たちもレミゼに関するインタビューでもテニミュトークしてるので、おたくのせいじゃないんだぞ!

千秋楽コメントで、相葉さんは2019年のレミゼオーデも受けると言いました。内藤さんは触れていなかったけど、もしかしたら『子どものころから大好きだった作品で憧れていた先輩のやった役で帝劇に立った』という事実・経験を大切に胸にしまうために次回は出ないなんてこともあるのかと不安です。でも出てほしい。素晴らしかった、ほんとうに素晴らしかった。

 

その公演後、次回レミゼもキラキラ系俳優が滑り込んでくるのだろうか、とぼんやり考えていました。立海に出てた大薮くんがレミゼに出たいとパンフコメントに書いていたのがずっと頭の中にあって、それもその前日(?)に彼はレミゼ25周年記念コンサートDVDを見るってブログで書いてたんですよね。万が一彼がレミゼに出るならどの役…いやでも立海メンバーなら立石マリウスと大隅アンジョがイメージにはしっくりくるぞ…なんて考えながらデパートにお買い物に向かっていたら、目の前に片割れご本人登場でウケました。どうせレミゼと時間かぶってるからってライブ詳細見てなかったけど、なんと向かいの建物でやってて終演時間がかぶってたみたいですウケる。2023レミゼのアンジョくらい目指してくれって思いながら通り過ぎたんですけど、買い物やフォロワーさんとの夕食を終えた7時間後くらいもまた見かけました。翌日こちらが劇場で見てる頃、彼らはライブ会場とはまた別のスタジオでなにかやってたみたいだけどそれも徒歩5分圏内っていう近さでズッ友だょ☆すぎました。それを知ったのは私が早めの夕食をとり始めた頃だけど、その店もすぐ近所でゲロウケでした。名古屋という町は人が集まるところって決まってくるんだなと知りました。いやどうでもいいな。何人かレミゼ→遭遇コースなテニミュおたくが何人かいたみたいで普通に笑いました。

 

この『一般舞台』に『半キラキラ半一般俳優』千秋楽を観にいったら『キラキラ系俳優もとい地下ドル』に数分後に不意打ちで出会う、それも今回はフラットな『一般』こそが夢(舞台という非現実)、夢売りの『キラキラ系』こそが現実(不意打ちの道端)という体験をして、改めてわかったことがあります。やっぱりキラキラ枠はキラキラ枠だな、と。道端でもキラキラしていたからってわけではなく、キラキラ枠が帝劇レミゼに立つというイメージが具体的にできませんでした。学生しかいないミュザンでマリウス・アンジョルラスが手を握り合い客席に顔を向けるシーンなんかは想像がたやすくとも、バリケードで指揮をとる姿も、エピローグでバルジャンのイスの後ろに立つ姿も想像できない。「溢れゆく~♪」は想像できても「愚か~な僕を許して~♪」はそうぞ出来ない。レミゼじゃなくてもっとショーアップされたものや2.5次元なら一般舞台でも想像はできるのだけども。テニミュ2nd組が出始めている感じのあれこれですね。

 

今ミュージカルの若手組ではテニミュ出身アラサーも多いけれど、彼らはテニミュ出身ではあれどその当時は今程『キラキラ系俳優』のカテゴリが大きくなかった。テニミュキャストが複数出る作品はあれども、自分の担当カラーのキンブレ振られてる『キラキラ系俳優』ってジャンルは無かった。D-BOYSPureBoysがそこにあたるのかもしれないけど、それでもなんだか違うように見えます。私が知らないだけかな。

私はテニミュだけでも通っている分『キラキラ系俳優』への最低限の理解や興味や応援の気持ちはあるつもりだけど、一般舞台しか見ない人の中にはやはり「こんなやつがやるなら観たくない!」なんて断固拒否派も少なくない。そしてその人達の気持ちもわかる。

 

映像ではなく一般舞台が目標のキラキラ系俳優にとって、いつまでどこまでキラキラ系でいるのがベストなんだろう。例え事務所と本人の意向が違うためにいやいやキラキラ系をさせられているだけにしても「俺は一般に行きたいんだからこんなのに興味無い」と態度に出してしまえば、固定ファンはつかずに知名度もさして上がらず、けれど嫌な印象や噂だけが流れる。「俺の夢は一般! でも今はこの推し事も楽しくて大切です! 応援してね☆」と上手に営業できればいいのだろうけど、そのタイプってキラキラ仕事ばかりで、一般のための芝居レッスンとかボイトレとか人脈作りはできてるのかと不思議に思う。そもそも実力も事務所力もあるのにイマイチ知名度が無い、そんな時には多少キラキラ系舞台に突っ込んでもいいんだろうけど、そこでついたファンって一般についてきてくれるかは半々ってとこだろうとも思う。内容も、出番も、金銭的問題も、いろいろなことで。

金銭面なら若手も変わらない、というのは、休日どころかまともな稽古期間すらもほぼない程に年間作品数が段違いに多ければそうかもしれないけど、純粋にチケット定価ならやっぱり一般のほうが高い。学生にも優しいテニミュは30万あれば全通できるけど、レミゼなら地方どころか東京公演全通すら笑えるレベルで無理。東京の1/3もいけないんじゃないかな。全通するならチケ代だけで定価で190万ちょいだった気がするし、平日マチネの多さも地方宿泊日の多さも一般舞台が圧倒的だから、付随する最低限の交通費や宿泊費、有休消費など含めたら差は広がるはず。彼らはその間にレミゼ以外の舞台やライブにも精力的でレミゼ前後だって他の作品に出ているから、キラキラ系と比べて作品数は少なくともステ数は多い。キラキラ系作品や俳優の年間全通ガッツはできても、一般作品・俳優の年間全通なんてそれこそ不労所得でヒマとお金持ち合わせてないとあまりにむずかしい。そんなお金あるなら私にチケットの1枚や2枚くれって感じがすぎる。

 

俳優本人が本気でキラキラ系も一般系も楽しんでいる様子がわかればファンも楽しいだろうけど、キラキラ系が多い人が一般系それもミュージカル界での大御所さんなんかと共演している時には明らかに「これからが正念場」なスイッチオンを見せている人もいるわけで。それはそれで嬉しいファンみるだろうし、私もキラキラ系若手が一般に出てくるのを楽しみにしていたりする。とはいえ、ミュージカルや音楽専攻の同年代俳優にも応援している人がいるし、その人の実力がキラキラ系の話題性に潰されるのは嫌だとも思う。

 

レミゼのオーデ申し込み締め切りが今から10日後です。1次審査となる書類選考結果は今から1ヵ月後です。2次審査となる実技は今から1ヵ月半~2ヵ月後、その後審査状況により随時追加審査です。

キラキラ系俳優が受けるとしたら、きっとマリウスかアンジョルラス。どちらもリプルキャストですが、どちらも1人ずつ「今回が最後」と明確に発言しています。なんならもう1人ずつも怪しい。2017で若手投入が多かったし、今回のアンサンブルからマリウスになってほしい人が2人いる時点でキラキラ系にマリウス枠は譲りたくないおたくですが、2021からならきてほしい。やれる自信と根性があるならアンジョルラスでもきてほしい。

次回レミゼラブルのオーディション、キラキラ系俳優のうち誰が受けているんでしょう。レミゼに挑戦って、きっと本気で一般に残りたい人。俳優として食べていきたい人。だーれだ。

 

『ウエアハウス』をネタバレ気にせず記録する。

ただとにかくウエアハウスを観てほしいと思っている人が、ウエアハウスのネタバレ考察(にもなっていないそれっぽいもの)をしたり、味方くんすごい…ってなったりする記事です。

 

 唯一の最前席、上手側。上手もなにも、5・6番あたりをセンターに8席しかないし、どこ座ってもサイド感はないけど。B列以降の両端なら多少斜めなのかな?

演じるスペースは段がないので、見上げることもなくなんとも楽、近い、部屋の壁になって眺めてるかのような気分。さてそんな目線から見届けるウエアハウスのとある回。

 

冒頭。味方くんの暗唱。初日は、「あれ? 味方くんは暗唱サークルじゃないんじゃなかったの?」などとも思った。最前上手だと上手ベンチまで1.5mとかそんなもんかな。既に1度見ているのに、何が起こるのかわからないワクワクドキドキを感じられる。

この暗唱の言い回しは、本編…と言ってはおかしいかもしれないけど、一度はけて次に登場してからのシタラとは雰囲気が違う。明らかに『演じている』感じというのか、ちょっとクセのある絡んでくる感じ。水飴っぽい。『小説に入り込んでいるシタラ』の姿ってことでいいんだよね?「セックスと…ブッ、ゲロ、(略)」などと言って吹き出して見せるのも、程よくて上手いなと思った。無闇な下品でなく、そういう型だってすんなり入ってくる。

『愛の行為』だとか『理解をし、理解をしあえる相手(?)』だとか、ふむふむと思いながら見る。

 

エノモトの暗唱をし始めるのを聞いてて結構覚えたんだけど、私もよく「ユーティカのオールドミス」でつまづく。知らない・意味のわからない言葉はすぐに思い出せない。なんて自分のことはどうでもいい。

シタラとエノモトのやりとりは初日メモでいくらか書いたので多少割愛。シタラはエノモトが少しでも自分に興味があるなんて返事すると毎度「嬉しいなぁ」って歯を魅せて笑うのだけど、目はまだ見据えてるんだよな。

 

テヅカの登場で体に入った力がふっと抜ける。テヅカ嫌いだわ~~~ほんと嫌い。シタラも嫌いだけどやっぱり自分自身がシタラに1番近いから、相容れない存在すぎてテヅカ嫌いだ~~!! 『まともっぽい正論をかざして相手に文句を言わせない、言われても突っ込みづらいことを更に返す』っていうのはシタラと同じなんだけど、だからこそ相手にしたくない嫌だ。

テヅカの自信満々で常に相手を見下してる感じがものすごい。目薬さしながら、リップ塗りながら、あ~~~シタラに向かって「ご存知でしたか」ってとこから更にむかつく~~~!!! 血が煮えたぎる~~!! シタラに悪口じゃないけれど嫌味な言いまわしされた時のテヅカが貧乏ゆすりしてるあの足をコンクリートにうっこませてとめてやりたい~~~!!! 前振りあったようにイヤホンしてんじゃねえよ~~!!! めんどうなことだけエノモトに押し付けんな~!! そんなのでプライベートまた付き合おうとか言うな~!!!

普通に台本で文字読むだけでもきっとテヅカは嫌いだけど、猪塚さんの声の高さとか、身振り手振りの大きさとか、なんかもうひたっすらにちょうどよくイライラする。『効率よく生き安定を求める現代人』って感じがすぎる。ナチュラルにうざい、すごい。は〜!!!!

自分の席はテヅカに個人的にロックオンして問いかけられる席だったのでめちゃくちゃに近くで見つめ合う状態だったけど、どんな顔してればよかったんだろう。猪塚さんは嫌いじゃないのにテヅカが好ましくなさすぎて気難しい顔をしてしまった。

 

テヅカの自慢げに語る間、ベンチに腰掛けているシタラが膝上まで手を一気に振り下ろしてから堪えるようゆっくりそのまま膝に手を置く。

シタラにイラつくテヅカは、ベンチで組んだ脚を小刻みに揺らす。

エノモトはマンションを買ったことや自分の稼ぎを謙遜しながらも、「ローンたまるし大変で〜」なんてことを言いながらも余裕っぽく胸を反らす。

居心地の悪さに目を合わせない、反対に強く真っ直ぐ見据える、興味無く視線逸らし指遊びをする、細々と気になる。

 

シタラの椅子の動かすのは、どのシーンでどんな意味があるんだろう。「亀は可愛くないでしょ」とか言ってる時だけ椅子を引きずりガタガタ言わせる。水を買って帰ってきてからは、椅子は全て出入口の方に向けて置き直す。ゆっくり想像したい。

 

シタラは自分の話をすると言いながらも、自分の住むアパートの大家、近隣の住人の話をする。離婚した妻の話もするけれど、ごく近くをとりまく環境の話だけでパーソナルな話ではない。こんな話を誰かにぶちまけるのが目的で出てきたのだとしても、あまりに話下手。相手の様子も気にも留めない。相手がその時どう感じていようが、『自分に興味がある』という言質をとっているのだから構わないんだろうな。

シタラは、エノモトが帰ると言った時、言葉でなく行動で引き止めようとする。物理的に出ていけないように。テヅカの暗唱を聞いた時の感想もあまりに表現に乏しい。そもそもエノモトとの出会いでも「It's very hot today, isn't it?」をわざわざ選んでいる。その先どんな会話=コミュニケーションが生まれるか考えた上で。自分が得意でない、1つの型しかわからない、何往復もできるわけではない英語をファーストタッチに使うなんて、ほんとうに自分の『会話力』に自信がないのだなと思う。

それでいて、テヅカに「言葉に意味はないんです」と言われると反論する。シタラにとっての言葉とかコミュニケーションってなんなんだろう。相手の発した言葉を覚えている、言質にする。言質というか、その言葉の責任を持たせようとする。きちんと意味を持たせようとする。意味の無い会話なんて無駄だとも言う。わかるけど、わからない。

 

シタラはサバイバルナイフ(?)を冒頭から持っている。彼が通り魔ってことで間違いないの? 犬だって躊躇いなく殺す。エノモトの奥さんに会うことがあるかも、と言った時には既にエノモトのことを殺すつもりでいて、逮捕されるなりなんなりのつもりがあって、法廷なりなんなりで奥さんと顔を合わせることになる、と見えていたのかなと思った。見当外れなのかな。よくわかってない。

でも失業手当がまだあるだとかこれからの話もしている。職を探すというのは本気ではないけれど、失業手当があれば獄中生活をすることになっても出てから多少どうにかなるだろうくらい思っていたのか。なんだろう。

エノモトが『言葉のあや』などでなくほんとうにシタラへの興味を示していれば、こんなことにならなかった? エノモトのジャケットを欲しがったのは、もとはああやってエノモトを追い詰めるつもりだったのではなく、理解しあいたい相手と同化・共通化したいからだったのかな。うーん。

 

最前上手席は、シタラがエノモトの首に頬にナイフを突きつけているシーンが目の前1mもないくらい。怖い。とても、怖い。私まで一緒に「私を 殺して ください」と言いそうになる。恐怖から逃れるために殺されてしまいたい、なんておかしな話だけど、でもそんな。

味方くんがあまりに上手かった。巧すぎた。それまでのシーンも『味方良介』でなく『シタラトオル』という人物として見ているし上手いのだけど、もうこのあたりは完全に『味方良介』がいない。知らない人の芝居を見ているみたい。いや、芝居じゃなさすぎて、本気の恐怖を感じた。『シタラトオル』が実在して、その人が憑依してきたような。目が違う。私は味方くんのあんな目を初めて見た。役どころとして初めてだから、とかじゃなくて、完全に新しい領域を広げ、芝居のレベルが上がっているからだと思う。すごい。

 

佐野さん猪塚さんもすごい、けれど味方くんがあまりに印象に強い。私のこの作品の観劇は確かに味方くんがメインのきっかけではあるけれど、例え味方くん目当てじゃなかったとしても、彼も舞台も何も知らず高円寺の通りすがり客だったとしても、きっと『この俳優はすごい、上手い』と思っていたはずだ。

 

味方くんを初めて見て5年半が経つ。その前の作品はDVDでだけ見たことがある。確実に目に見えて、いろんな力を伸ばしている。出演作を重ねる毎、成長している。いろんなものを掴んでいる。客の目も心も掴んでいると思う。ああすごい。ここ1年だけでも、その伸び率はすごい。語彙力がない自分が悲しい。でもとにかく、すごい。

 

ウエアハウスという作品自体が素敵に興味深く面白く、怖いんだけどまた必ず見たい、と思うとともに、味方くんへの尊敬と期待が非常に増す観劇だった。次も楽しみ。

『ウエアハウス』をネタバレなしにダイマする。

ウエアハウス。どストレートに言います。観てほしい。なのでダイマします。「これを観なきゃ人生の半分損するぜ!」という言い方はあまり好きではありませんが、「観て後悔はさせません!」「少しでも気になるのならそれこそ観ないと後悔する!」とは胸をはってオススメしたい。そんな作品です。

基本的にネタバレせずレポするのが難しいこの作品。*1そのためかツイッターなどでもレポの出回りが少ない! 俳優さんが続々観劇にこられているけど、この記事も口コミとして少しでも役立てれば。

ストーリーのネタバレは無し、人物紹介のみぼんやりとしていますが核心には触れていません。「何も情報は入れたくねえ!」という人には向きませんが、「気になってるから雰囲気を知りたい〜」という人向けに書いています。

 

 『ウエアハウス』@アトリエファンファーレ JR中央線 高円寺駅徒歩1分

演出:鈴木勝秀(通称スズカツさん) 出演:佐野瑞樹 味方良介 猪塚健太

 取り壊しが決まった教会の地下にある"憩いの部屋"で、地域サークル、「暗唱の会」のメンバーが活動を行っている。
活動の内容は、各自がそれぞれ好きな詩や小説、戯曲などを暗記してきて、メンバーの前で暗唱するというものである。
近くの出版会社で働く男もそのメンバーの一人である。
だが、男はこれまで一度も暗唱を披露したことがない。
アメリカを代表するビート派詩人、アレン・ギンズバーグの長編詩『吠える』をただひたすら練習しているだけである。
一人になると、ぶつぶつと『吠える』をつぶやく。そこへ、若い男が現れる。
いきなり英語で話しかけてきた若い男に興味を引かれ、ふたりは話し始める。
質問ばかりする若い男に戸惑いながらも、いつしか若い男のペースに巻き込まれていく──

 

www.stagegate.jp

 以上、公式からの情報。

 

まず会場選びが既に演出。設定同様に地下。地上道路から階段を降り即ぐチケットをもぎられ、ものの数歩でもう客席。開けたロビーはなく客席への通路が短く狭いため、心の用意をする暇もなく、どんと待ち構える作品の空気と正面からぶつかる。縦はH列、横は最大11番までの70席で、最前列は舞台=俳優の演じ立つ板と同じ高さ。舞台に段がなく、演じるスペースと客席は照明のコードで仕切られていてその距離数十センチ。最後列でも十分見やすく、非常に『詰まった感じ』のする。これがまた作品にあう。各俳優の芝居を何1つ取りこぼすことなく、むしろより陰影をつけて全身に感じさせてくれる。

 

はてさて。あらすじは紹介されているが、では大まかなジャンル、雰囲気は?

まさかこの公演ポスターを見て吉本新喜劇のような笑ってナンボを想像はしまい。個人の感覚に差はあれど、ポスターを見て受けた印象・イメージする空気とほぼ一致するだろう。

『喜怒哀楽』ではなく、『恐怒哀楽』が私には感じられた。添えるとすれば、不安と苦しさ。『詰まった感じ』とも先に書いたが、なにも1時間半ぶっ通しで窒息感があるわけではなく、序盤は笑いとは言わずともちらほら笑顔はあるし、ふっと息の抜ける瞬間はある。進むにつれてじわじわ圧迫されてゆく感覚はあれど、それはあまりにどの一瞬も見逃せないために自ら息を止めて瞬きもせずに見入っているせいでもある。

 

シタラという人物の思考言動の全てが気味悪く不安にさせる。「人に疎遠にされるタイプの人だ…」とも思わせる。されども間違ったことを言っているわけではなさそうだし、なんて気で見ていると…。演じる味方さんの絶妙な間合いが、シタラに危険に見せ、こちらを引き込ませる。終盤ではもはや実在するシタラという人間が憑依してきたようで、『知らない人』の見てはいけない瞬間の目撃者になってしまったよう。

 

エノモトはとても『平均的』で『普通』な男に感じられる。作中では『平均』に言及するシーンがある。言い直せば『中央値』にある男、か。これもまた好ましくはないかもしれないが、人物像をイメージするためには大きく外れてはいないだろう。この作品は誰か1人の人物に感情移入して見るものではないと個人的には考えるが、1番しやすいのはこのエノモトなのではないかと理解はする。過度な特異なクセが無くフラットに受け入れやすい。佐野さんのエノモトを眺めていると、『こういう時に人はこうする』の感情サインが随所にあり、それこそ現実のそこら、身近にもある話のように感じられる。

 

テヅカはシタラとは別方向で時に人に嫌われるタイプ。シタラと似ている部分もあるのだけど全く違って、見るからに水と油の関係。とあるシーンで特別動作が大きいというのもあるが、登場シーンでは基本的に他の2人と比べ所作も大きい。日常生活の中ではとるにたらないような行動にも、タイミングやその様子により相手の感情を煽る力を持たせる猪塚さん。登場時間は2人と比べたら圧倒的に短いものの、先に挙げた『恐怒哀楽』のうち『怒』『楽』をかっさらっていく。

 

照明や音響での表現はある、音楽は無い。音楽は無いが、無音がある。客席のバイブ音なんて論外でそんなものはもちろんないが、離れた席の衣擦れの音、お腹の消化音、自身の唾をのみ込む音までしっかり聞こえる。たった一瞬か、長い間なのかわからない無音。息を止めて体感してほしい。そんな無音もあるが、何度も出てくる同じ音がある。非常に心も頭もかき乱してくる。

 

味方さんはインタビューで「円周率を100桁覚えなくてはいけなくなったが120桁覚える気概でいる」といった旨のことを話していたが、先日は130桁まで言ってのけていた。私自身も120桁まで覚えた上での初日観劇でその暗唱の正誤判断ができたのだが、数日後に更に10桁増やしてきた彼に驚いた。貪欲である。ただでさえ1時間半公演のうち出ていないのはほんの数分で長台詞も多いのに、初日を迎えてなお挑戦する。

これはきっと目に見えてわかりやすいほんの一例で、佐野さん猪塚さんも、また他のシーンも、千秋楽までの残り1ヵ月弱の間も熟考し更に磨き、良い意味で変化する作品になるのだろうと期待せずにいられない。

 

 

とまあ長くなりましたが、そして誰目線の何口調だよって感じですが、より個人的な感想はまた後に別記事として書きます。書いたらこの記事に追記添付します。

本当に「すごい」と思った。この作品を観て良かったと思う人がより多くあってほしいという意味でも、出演俳優さん3人の芝居の『受け手=観客』がより多くあってほしいという意味でも、オススメしたいのです。地下閉所恐怖症ならば厳しいだろうけども、時間あるな~ちょっと気になるな~という方は是非。 

完売した回もあるけど、これからまだ1ヵ月弱あるので、きっとどこかで都合がつくと願って。当日券もあるようです。1度見るとリピーターチケットもあります! 

私は個人的に「観ておけば良かった」と強く後悔している作品がいくらかあるので、少しでも気になるのなら観るべし精神をぶちまけていきます。

 

アトリエファンファーレ高円寺、高円寺駅から徒歩1分です! 平日は中央線快速・各停どちらも止まりますが、休日ダイヤの日は各停のみになるのでお気をつけて! 

会場にお手洗いは1つしかなく、開演してしまってからは色々な意味で使用は無理がありすぎるので、どちらかで済ませて!

会場徒歩20秒でファミマがあります。新規オープンで綺麗で、イートインスペースもあります。徒歩2分でスーパーもありますが、ビニル袋・ストロー・お箸などはくれないです。私は先日これで打撃をくらいました。

グッズはパンフレットのみ1500円。

初日は事前アナウンスがあった上で演出の都合上空調が切られてたのですが、思っていた以上に暑かったというコメントが多かったのか数日後には最後までクーラー効いてました。暑いつもりの服装で行って今度は寒くて大変でした。

 

はてブロ用ツイッターアカウントを作りました。そのアカウント、またこの記事コメントにあった質問の答えを追記しています。10/13 10:00現在)

 

必殺ダイマチケット取扱リンクで終わりにします。

【CATチケットBOX】

https://l-tike.com/st1/catwarehouse2017/sitetop

 【チケットぴあ】

http://w.pia.jp/t/warehouse-s/

ローソンチケット

http://l-tike.com/warehouse

【イープラス】

http://eplus.jp/warehouse/

 

 

*1:ネタバレもなにも初演ではないのだけれど、私のように今回初めて触れる方にとってということで

最近の一連の再演やらの情報。

先日、レディベス再演加藤・古川組初日に行きました。おめでとうございます! レディベスなのにベスで選ばないんかいって話ですが、融通をできる限り利かせようとはしている若手俳優贔屓なおたく。

最近再演お知らせがあった作品、自身が再演を待っている作品についてだらだらと。

 

レディベスは3年半ぶりの再演。再演が決まった時、嬉しかったなあ。初演が決まった時ももちろん嬉しかったです。嬉しいと言ってもその時は作品については正直よくわかってなかったんですけど、加藤さんについて「帝劇!ヒロインの相手役!!」というお祝いをしてました。古川さんもいるしもう勝ちだな(?)なんて思ってました。けれどなんだかんだで1度しか観に行けず、再演希望をしていたところの発表。嬉しかったです。

いざその再演初日(加藤さん・古川さんの初日であって実質2日目)を観て、ああやっぱりよかったな、と思いました。初演は1度きりだったせいか、どこがどう変わったかは私にはわかりません。でも真っ新な気持ちで「よかった」と思えたのはやはりいいことです。フェリペ出番削られてるって聞いてから行ったけど、覚えてないあまりモーマンタイでした。いやもっと見たいは見たいけど。

 

私が再演を待っていて、それが発表され、詳細まで出ているものがもう1つ。1789~バスティーユの恋人たち~です。

レディベスと同じく加藤さんにまずクローズアップされた初演発表。「ついに帝劇主演!?!?こりゃあもう、やっちまったな!?」などと思った記憶があります。何をやっちまったのか自分でも意味がわかりません。それもまた、古川さん、渡辺さん、広瀬さんなんてテニミュ出演組に囲まれて、もうなんてこった、って感じでした。もちろん良い意味で。初見の作品で知らない人ばかりだとなにも理解できないタイプだし、知ってる人それもテニミュ組だと単純にテンションが上がるし。役どころとしては広瀬さんより上原さんが近しい関係だけれど、なんだかみんな同じような高身長スタイリッシュで個の光る並びに圧倒されていました。とはいえ、これも1度しかいけませんでした。当時趣味を第一にできる生活じゃなかったから。悲しみながら再演を待っていました。

さて、発表されたのは嬉しいのですが、古川さんのキャスト変更があまりにショッキングでした。あんなに素敵だった役、あんなに素敵だった並びは、DVDも出てないしもう幻なんだと。もちろん古川さんがモーツァルト!で帝劇主演も同時発表で大変喜ばしいことではあるのだけど、時期すらして両方出させてよ馬鹿~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!が本音です。何度か書いた気もするけど。今でも思ってるし、両作品を見ても、見終わって数年が経っても、きっとずっと思っています。もちろん楽しみだけど、癒えない傷だってあります。とりあえず、後任の三浦さんもまた別の素敵なものを見せてくれますようにと思うばかりです。

 

さて先週は、東宝演劇部の公式ツイッターアカウントはなんとも構ってちゃんな動きをしていました。『omj1mm』にざわつくタイムライン。「『j』はジャージーボーイズor来年7月帝劇はジャニーズってとこかな」「『1』は1789の続報だよね」「『m』はこんなぎりぎりでミスサイゴンの発表ってことはないだろうし、3つもあるよ」「そのうちの1つは前々から言ってたマリーアントワネットだろうね」云々。わざわざあんな書き方されて、期待しないはずがありません。焦れったくも、想像するのもまた楽しみのうち。

発表された『о』は『「大人のけんかが終わるまで」の上演』発表。その内容がいい悪いは置いといて、斜め上からのアタックに完全に混乱のおたく。他の文字もこんな具合なのか?

次に発表された『m』は案の定『「マリー・アントワネット」の再演』。作品自体はわかっていたけど、古川さんの名前に全力で沸き立つ私。いや観たことないし全然知らないんですけどね。帝劇10・11月って、いやまだ夏の発表してないのにね、やっぱりジャニーズかな、など思いつつ。

その次。『j』、『「ジキル&ハイド」のサイト更新しました☆』。私と周りのおたくたち、「!?!?!?!?!?!?!?!」でした。いやもはや斜め上どころじゃない。再演発表ですらない。サイト更新なんて今までもったいぶったことないだろ!(他の情報もだけど)

さてここで、「明日発表の3作品もスタンバイ中!」なんて煽られます。もうおたくはなにを信じていいのかわかりません。

『1』は『「1789のサイト更新、キャスケ発表』。まあうん、そうだろうね。見てみました。私にとって1番楽しみで期待していたことが叶わないのだと、即時決定してしまったキャスケでした。私の心は死にました。

さて1つめのmでマリーアントワネットを消費してしまったのにまだ2つ残るm。なにかななにかな。『「モーツァルト!」のサイト更新、ビジュアル発表』。まあ1789の古川ロスショックを癒すためにはそうなりますね。わかる。かっこいいよそんなのわかってたよ。

ハードルの高い最後のm。『「マディソン郡の橋」のサイト更新』。はい。これね。タイムラインでほぼリアルタイムで見つけたけど一度スルーしてしまってから、「あれ? これイニシャルmじゃね?????」となりました。いやいやいや、1789とM!は同日発表にしたいのはよくわかる。それならMAとマディソン郡逆にするのじゃダメだった?! っていうかなぜこれで情報解禁宣言で事前に煽った!?!? 

個人の好みで情報の大小を決めるのは失礼なこととは思うけど、煽らなければこんながっかりしなかった。いつも煽らないのになぜ今回急に? 煽るのなら1789初演のDVD化かレミゼCDの3パターン同時発売とか、そんなのがよかった。悲しい。

 

そんないろいろな再演(いやほぼサイト更新)のお知らせの後、こっそり癒しになってくれたのは、タイタニック再演発表!!!!! なんと慎ましやかなのだろう!!! 小野田くん続投に喜び、古川さんがまたしても消えるのに悲しみ、相葉さん渡辺さんの投入に喜びました。古川さんはMAいるんだからそりゃ分裂できないわ。にしても男性1枠増えてるし、結構演出変えるのかな?楽しみ。

この発表に、グランドホテルの公式アカウントも反応していたんです。私が再演を心待ちにしている、グランドホテル。タイタニックと同じくトム・サザーランド演出のグランドホテル。ねえ、グランドホテルさんもそろそろ再演発表してはくれませんか? 味方くん続投で、できるのならもう1人のジミーズも挑戦者枠…というと失礼かもしれないけど、普段のミュージカルは若手俳優の多い作品がメインである人枠だと嬉しいなって。

8月にタイタニックの公式ダイジェスト映像が出ましたが、グランドホテルはその2日前に発表だったんですよね。近日中にないかな。2016出演者や会場のスケジュール照らし合わせでもしたらいいのかな。

ご本人はどう思っているかはわからないけど、味方くんは出演期間中のブログで「幸せ」という言葉を使っていました。そりゃそうだろう。憧れていつもCDを聴いている人、自分をこの世界に招き入れてくれた人を始め、素敵な共演者さんばかり。きっとまた出たいと思ってくれていたらいいな、という1ファンの願望です。

先日、タイタニックとグランドホテルと同じ方の演出のパジャマゲームという作品に、グランドホテルキャストご一行が初日観劇されてました。もちろん味方くんも。そんな味方くんは、8月の青木さんとのトークイベントで私物プレゼントとしてグランドホテルのジャージを出していました。稽古にも使っていたもの。その2つをあわせて、『グランドホテルの再演はキャストも含めて決まっていて、現在情報発表待機中なんじゃないか』という期待を抱いています。前回出演者や会場のスケジュールを照らし合わせてみたりはしてないけど、でもきっとそうだといいな、という願望。味方くんはまだ黒執事の後の発表無いし、そろそろなにかあってもいいと思うんだよな。

 

なんだかごちゃごちゃ書いて3000字を余裕で超えてしまってました。私は長くとも1記事3000字前後と決めているので、ここで終わりにします。無理やりのアデュー!

 

俳優への「上手くなった」という言葉。

俳優や作品に対する感想・意見においての『上から目線』についてにしようと思ったのですが、あまりに長くなるために「上手くなった」の言葉のみにしてみました。あくまでも発言者・対象者の感覚次第だし、同じ人であろうとその時の考え方や心の余裕によってもまたその言葉が『上から目線』かどうか変化するとは思っていますが、改めて考え直してみた、そんな記事です。

 

まず、よく見かける『俳優さんの演技に対しての「上手くなった」というのは上から目線で嫌』という文章。はてブロでも何度か目にしました。これも半分同意、半分首を傾げます。

 

観劇後に友人らとその作品や俳優らについて『考える・語りあう・再発見する』のまでがセットで『観劇』という趣味な人もいます。私もそうです。小説を読んだ、絵画を見た、そういった他の芸術鑑賞においても変わりません。お金を払って『観劇』したものに対して、それだけの価値があったかどうかは各個人によりますし、批評の中身が全て批判になってしまうこともたまにくらいはあると思います。残念ですが、それは仕方ないことだと思います。悪いことはわざわざ口にしなくとも、という人がいるのもわかるけど、どこかに何かに蓋をしてしまっては作品を消化できないのです。ご本人やそのファンの方にズタボロな文句を投げつけにいくわけではないので、それはそれとして個人の楽しみということで。

会場では、おしゃべりなおばさま(おばさまというのは偏見ですが)が明らかに高飛車、傲岸不遜、居丈高な態度で俳優について話しているのに遭遇することがあります。*1そういった高飛車おばさまの言う「上手くなった」は確かに上から目線だと思います。

『観劇』と『考察・品評』が同列あるいは『観劇』がメインの目的の人とは異なり、そういったおばさまは『品評・批判』こそが本来の目的であったりするからです。『品評・批判』をメインの楽しみにするために『観劇』をする、『観劇』を目的でなく手段にしている。どんなもんか見てやるからちょっとやってみなさいよ、なんて態度がどこかに表れている人って、やっぱりいます。

言及していいものかわからないけど、巷で増殖中と噂の愚痴垢という存在の人々も「見ないで叩くのは筋違いだから見に行ってやるわ」なんて人がいるようです。俳優の名前をイニシャルで伏せている人もいるようですが、俳優名検索で普通に出てくるのは勘弁してほしいものです。文句つけにいくためにお金払うってめちゃくちゃドMでいい鴨ですよね。まあ過剰批判を目的にくる客なんて、赤字綱渡りな舞台じゃない限り不要でしょうけど。座席がうまってお金になるのは同じでも、その後の広告効果を考えれば純粋に楽しみにくる人のほうが利益になります。

 

なんだか話が逸れましたが、「上手くなった」という感想は必ずしも上から目線なのか、というとノーである。とも思います。必ずしも、を否定するだけです。『「上手くなったね」が上から目線率100%とは同意しかねるが、「上手くなったね」が上から目線でない率100%とは言ってない』とはっきり言わないと、たまに読み違えて「いや本人も上から目線のつもりで言う人もいるよ」なんて突っ込む人がいるのも面倒くさいものです。いやきちんと読んでる~?! それとも語彙力・読解力ない~?! とその存在が怖くすら思えるけど、読み手次第で誤って受け取られることはいくらでもあるのだと再確認できて勉強になります。

 

上から目線でない「上手くなったね」とはつまりどういうことか。

自分と俳優を同じ土俵、同じ枠に置いていないからこその「上手くなったね」というものがあるし、私が感じるのもそんな視点からです。それを仕事にしているプロの人とただの素人観客の自分を同じ枠にすることこそが失礼だと思っているからです。それこそ上から目線というか、厚かましいんじゃないの? とも内心半分思っている派。

『月とスッポン』という言葉があります。月は美しいのにスッポンは醜い。比較できないほど明確な差がある。まあそんな感じの意味合いですね。でもこれって、なんで美しいものと醜いものとして月とスッポンが挙げられているのかって、同じようにその形が丸いからです。『月とスッポン(の甲羅)は同じように丸いのに、その美しさには雲泥の差がある』のです。月とスッポンは一度同じ土俵に立たせているのです。天秤の左右にそれぞれを乗せてみた瞬間にガクンッと傾いたってなものです。

 

さてしかし私のようなタイプの人は、俳優と自分をそもそも同じ土俵に立たせていません。月とスッポン現象にすらなりません。並べる、同じ枠に入れることがおこがましくおかしなことだと考えるからです。同じ枠で入れて見比べないと、上下だなんてものは決まりません。そのために「上から目線」なんてものは存在しようがありません。

それならどんな目線から物を言っているのか。どうでしょう、それはわかりません。自らがどんなポジションかなど考えない、というか定められません。自身はむしろ輪郭のはっきりしない空気のようなもの、もしくは無であると思います。その感覚で、完全に自身と俳優を切り離して、「上手くなった」と感じます。

他のことに関しては役者と観客は対等という前提で話を進めることもあるのですが、こういったことに関しては違う。都合がいいと言ってしまえばそうだけど、でも心持ちが違うのは確かです。

 

そもそもはたから見た人が「上手くなった」というのは、上から目線なんですかね。赤と黄色と青の色鉛筆を持っていてその3色でしか絵が描けなかった人が、次第にオレンジも緑も紫も茶色も黒も上手く出せるようになったら、それは上達です。ピアノでキラキラ星の演奏をするのに右手でドドソソララソしかできなかった人が左手伴奏もできるようになったら、それも上達です。受け手自身の能力や好みに左右されないものです。

『評価・評論する』ということ自体が上から目線だというのなら、鑑賞趣味って結局全て上から目線ということになりかねません。なんだろう。

 

自分の伝えたい通りに相手が受け取ってくれるかはわからないし、「上手くなった」と感じても「上手くなった」という文字列で伝えるのはあまり好ましくもないかもしれない、というのも理解します。『「上手くなった」という表現は暗に元がダメだったと言っているようだ』という意見もよくわかります。それは「上手くなった」の表現の前後で『このような点でこのように変化した、より魅力が増したと感じたから』と理由なり具体例なり差し込めばいい話でしょうが、それも確かに受け手によってはこちらの意図と異なったネガティブなものに聞こえるかもしれない、それはそうです。書き手側の人にそう心配する人がいるのだから、受け手側にもそんな人がいるだろうと想像するのが適当かなと。

 

書き手=観客=ファンがそんなに悶々としている中、「上手くなった、とはっきり言ってもらえるのは嬉しい」という俳優さんもいました。ブログだかインタビューだかで何度か読んだのですが、誰だったか思い出せません。意味ない~! そういった明言している俳優さん相手の時には、素直にそう思った時には「上手くなったよね~!」と言いたいですね。ファンも俳優さんもお互いに気持ちよく、『今後も頑張ろう』だとか『活躍を楽しみに応援していこう』とかいう気持ちにスイッチが入るんだろうな。

 

あれ? なんだか元々書こうとしてた方向から変わってよくわからないことになりました。何が言いたいんだ? 

 

ともかく、上から目線でない「上手くなった」もあるけど全部受け手次第だし難しいよね~わかる~! くらいにしときます。長々書いてそれだけかよ。

気が向いたら加筆修正、または別記事書き直します。

 

 

*1:もちろん、マイナスなことはせめて会場出てから控えめな声でお話するというマナーの点でも突っ込みを入れたい。他のお客さんの楽しい気持ちに水を差す権利はない。

ウエアハウス初日おめでとうございます。

そしてレディベスも。ベスはまた今度数回行きますが、今回はウエアハウス初日のことを。インタビューはちらほら読んで、パンフは買ったけどまだ読んでない。ネタバレと言える部分も多いかもしれないので、読むつもりの方はその気でどうぞ。

 

前情報として、

・味方くん演じるシタラは嫌われてこそ勝ち

・怖い

・味方くんが円周率100桁覚える必要があった

・怖い

くらいしか無いままに、いざ参りましたアトリエファンファーレ。

 

まず、味方くんの『シタラは嫌な奴、嫌われてこそ勝ち』について。嫌な奴だとは分かる、非常に分かる。「自分は悪くない、間違えたのはお前だ」と言えるだけのことを確かにしているし正論なのだけど、それが嫌われるやつのあれだ。でも嫌いになりきれない。なぜかって、めちゃくちゃ私自身のようだから。いや自分に似ているから嫌いになれないと言うと自衛が過ぎるし、自分に似ているからこそ素直に嫌える部分もあるのだけど、正しい立場にあろうとするからこそ言える権利を持っているというのは質が悪い、という自覚があるために全身をナイフでぐさぐさ刺されたかのようだった。うーん。まあ最後の暴走はさすがに「自分は悪くない」などと言えないけど。

シタラが嫌な奴と言うのは、序盤なら例えばエノモトと免許証を交換するシーン。自分は怪しいものではないと提示するため、相手に求められるより先に自ら相手にそれを渡す。エノモトも後から差し出す。互いにほんの一瞬のことではあれど、シタラはエノモトの住所と生年月日を覚えていた。エノモトはシタラのそれを覚えていなかった。エノモトが「自分は君のを覚えていないから不公平だしもう一度見せてくれ」というのをオブラートに包んで言う。シタラは「俺は先に自ら提示した、読まなかったのはあなただ、俺は悪くないあなたのミスだ」と返す。結局冗談だと言って差し出そうとはするけれど、これって普通に本音だと思う。少なくとも私がシタラだったらそう思う。覚えようという意識をわざわざしなくとも、情報を確認するために読むっていうのは多少なりとも頭に入れるということだし、実際シタラが一度だけ口にしたエノモトの住所も生年月日も私自身覚えている。多分間違いないと思う。埼玉県さいたま市南区別所2丁目15番。昭和48年1月9日生まれの44歳。間違えて覚えるというより聞き間違えもあるかもしれないけど。シタラがすごいっていうか、エノモトが、ああいうタイプの人が馬鹿なだけだと思ってる。本気で。

シタラはエノモトの言葉を全て覚えていて、「さっきこう言ったのに?」と言う。自身の言葉や観察からくる憶測が正論で嫌味すぎたかもしれないと思えば「こう思ったでしょ? まあでもこうですよ」と少し優しいクッションを置く。エノモトが多少言い逃れできるよう、「ほんとに?」なんて抜け道というか逃げるタイミングも作ってあげる。エノモトが多少盛っているとわかっていて「でもこうなんでしょう?ああ嘘で盛ってたってわけね」と正面から言ってやる。確かに嫌な奴かもしれない。でも悪くはない。だってわざわざ逃げるタイミング作ってあげてるのに毎度適当なこと言って自身の言葉に責任を持たないのは相手のエノモトだから。なんて本気で思っているので、私はやはり特性としてシタラに近い。多分シタラは私のように、相手の推測の言葉を断定の言葉だと捉えて「お前はこう言ったのに違ったじゃないか」と煽ってくるような輩に向かっては『断定と推測の違いもわからないの?』と素で聞き返し相手を馬鹿だ愚かだと思うし、「断定じゃない妄想を語るな」と煽ってくるような輩に向かっては『本人でもわからないことを他人が断定することこそ愚かだ、でもそれについてできうる限り考えて90%の正解だと思えることを探すのもまた大切なことだ』と言う。シタラの嫌な奴特性は私の嫌な奴特性と同じだ。加減は違うけど。なにか主張をする時、それに対して明らかに一般知識や読解力が無いがための突っかかりを受けた時はこうなるなあ。

 

味方くんがインタビューで「シタラが円周率小数点以下100桁覚える必要があった」と話していたので、私も開演2時間半前の時点から開演前までに120桁覚えようとしてみました。元から20桁言えるので+100桁なんですけど、語呂合わせしたら30分程度で覚えられました。で、さて劇中。シタラの円周率暗唱と合わせて自分も心の中で暗唱したのですが、シタラは5820974944の10桁を丸々飛ばしました。10桁毎に覚えてたっぽくて、私もそうしてたから気付きました。『ゴーヤ仁王食うな至急クアトロフォー』って覚えた部分が無かったから。(立海厨のストーリー妄想語呂合わせ)あと、この10桁のもう少し後で2~3桁間違ってたと思う。なんて間違えてたのかまでは覚えてないけど。この暗唱のあとに「間違ってても誰にも気付かれないし最初だけきちんとしてれば適当な数字を言ってもバレない、でも同じように覚えてる人にだけ笑われちゃう」なんてくだりがあるから、わざと飛ばしてみたり間違えてみたりするのかと気になった。どっちだったんだろう。

 

さて、シタラも嫌な奴なのはすごくわかるけど、テヅカとエノモトも違うタイプで嫌な奴だなと思いました。テヅカはテヅカで正論だから、太刀打ちできない。シタラの言うように。人によって正義が違うし、別の正義(真理・正論)を掲げる人とは分かり合えないしどちらが正しく間違いかなんて言えない。そんな人は敵にはしたくない。

エノモトはすごくすごく普通で、その辺を歩いているほとんどの人はエノモトタイプだろうとも思う。でもこのタイプが更にめんどくさくなった時、自分が言葉に責任を持たないことを正当化しようとする時、敵にしたくないというよりも相手にしたくない。理にかなって責任を持たないというのと、でもでもだってで責任を持たないのは違うし、後者タイプは相手にするだけ何もかもが無駄だなと思う。そんな具合でエノモトも好きじゃない。いやエノモトはまだそんな程度にはなってないけど、でもどこか『自分でその課題を解決するあるいはどうにかする方法を持っているという自覚があるのに自らそれを見て見ぬ振りをし、そのくせ他人のせいにして被害者ぶってる』ようにも見えていた。だからやっぱり嫌いだ。劇中の言葉を使うのなら、こんなタイプの人はまさしく『ノイズ』だ。

 

シタラとテヅカの言い合うシーンは、テヅカの言いたいこともわかるけどそれが正しいとは思えなくて、やはりシタラが自分に近いと感じた。シタラを演じるのが味方くんだからというのは関係なく、ただそのセリフの文字列を読んだだけでもやはりシタラに感じる。やはり嫌いにはなりきれない、けど怖いとも思う。不思議。

 

演出として、味方くんがイスの位置や向きを常に変え続けること、座る時にイスをよく撫でていることにはどんな意味があるのか思い浮かばなかった。影絵を映すためだとかはわかるけど、イスのデザインを見て選んだりひっくり返したり、というのは何があるのか。あからさまでない限りは、小道具とかからなにかを察するのが苦手だ。

ギンズバーグの詩は2回も聞けば覚えたけど、理解はしてないからここをよく考えたい。

最初に犬が吠えるのはいつだっけ?

ノイズ暗転はいつ何回あったっけ?

It's very hot today,isn't it? が似合う突然の暑い日だったな。

冒頭シタラの暗唱で『愛の行為』と出てくる。最後のエノモトの暗唱でも『愛の行為』と出てくる。先の方はどんな内容だったかニュアンスを覚えてるけど、後のはどんなだったか覚えてない。今度は気にしたい。

 

前半から追いつこうと必死になりすぎて後半の展開には追いつききれないまま終わってしまった感じがある。後半はただシタラの怖さに血の気が引く感じ、刺殺じゃなく絞殺される感じがあった。

 

味方くんの芝居人・演劇人としてのあらゆる偏差値がポンポン上がっているのを確認した。すごい。応援しているからこそのわくわく期待があってとかじゃなく、単純に「この人すごい」って思った。怖い。すごい。すごかった。拾え拾えとかもういっそこっちを殺してくれってなった。でもそれにしてもね、数日前に愛犬を亡くした人が、誰かにとっての愛犬であろう犬を殺す役って心抉られませんか。このタイミングでこんなのつらい。観劇最中はあまりに芝居に引き込まれていたからその背景事情もぼんやり頭に浮かぶだけだったけど、改めて考えると普通に泣く。私も連れ添って13年の小型犬達を実家に残している。つらい。

 

猪塚さん、お誕生日おめでとうございますでした!3年半ぶりくらいに観た気がする。きっちり過不足なく、でも期待を越えないという意味でもない芝居だった。テヅカは好きじゃないのに、芝居の仕方が気持ちいい。

 

佐野さん、今まで観たことあるのか名前をよく見かけて知ってるだけなのかわからなかった。弟さんの方は観た覚えがあるし味方くんと共演しているDVDだって持っている。特徴という意味でのキャラクターを持ってるけど、いわゆる『普通』だからこそマスコットという意味のキャラクターではない。お芝居だなあ。

 

シタラという人間の性格や考え方、立ち位置について考えるのがメインだった。数日後の次の観劇ではもう少しいろいろ感じ考えたい。お話をあまりに噛み砕けていないし、後半も気持ち追いつきたい。

 

  

立海の女の垂れ流し③。立海編。

はあ来ました本命校です。本命だからこそ理想が固定化されてて注文も多いけど、本命だからこそ結局甘っちょろい親ばかみたいなことになります。はあ〜すき〜〜〜可愛い〜〜〜!!!未だになんで負けたのか理解できてないくらいしっかり強かったのにな!全国待ってるね!常勝!立海!!!

 

>>立海

幸村:はあ!なんじゃこれ!いい意味でです。誰もが1度は突っ込んだであろう「天然っぷりは八神さん、名前は増田さん、お顔は神永さんとは欲張りすぎ詰め込み完成系幸村すぎなのでは!?」って点がもろにそれであれでした。いついかなる瞬間も作画満点で気合い入ってたし、歌も上手かった。嬉しい。「負けるのは恥 屈辱でしかない」と言われると全力で同意して彼のために勝たなくてはと思うし、「立海のパワー」ってワードダサいのにかっこいいし、真田と歌われてはもうどうしようも無かった素敵だ。病室お見舞い時の笑顔は、幸村部長自身ももちろん嬉しさはあるんだろうけどみんなを安心させるためでもあるのではと思ってつらさに推せた。お花への微笑みも紙風船での遊びっぷりも素敵だった。「楽しみな新入生だな」のイントネーションをひたすら試行錯誤してたけど、"楽しみな"と"新入生"どちらで音を上げるかで言葉の意味が変わるということを考えたらそんな苦労しなかっただろうに、少し国語苦手なのかなとは思った。DVDになるのはいい言い回しなので安心してるけど。前楽で赤也のために三強が台上にいるシーンでするっと落ちていったのを見た時は流石に「えっ?」と声を出してしまった申し訳ない。思考停止状態になったけどセリフに間に合うよう登ってきて、その後のシーンもきちんと出ていて安心した。大きな怪我でないといいな。全国大会で絶対観たい幸村だった。

 

真田:テクノカット再現が素晴らしくて拍手。短いセリフ、落ち着いて言えるセリフの声の作り方もまた拍手。「俺を殴って」と言う赤也に対しての「座ってろ」の返し方とかもただ最高でした。早口になりがち、その結果滑舌悪くしがち、試合をこなす体力がなくセリフとフォーム乱れがち、というのが全国までに絶対克服してほしい点。リョーマ共々、セリフ歌フォームが乱れてS1らしい強さにイマイチ説得力が欠けたので惜しい。あとベンチでは肩幅広く怒り肩に見えるほどまてに意識したらより威風堂々とした真田に見えたんじゃないかな。『他人にも自分にも厳しい』のではなく、『他人にも厳しいけど自分にはもっと厳しい』ような真田が好みなので、そこまで感じ取れたらより良かった、と言いつつも試合に負けてジャッカルにラケットを渡す時に「すまない幸村」と呟いていると知ってすぐまた素敵だ〜となった。真田本命の人は満足してるみたいなのに何故私が注文が多いのか。とは言え満足した真田でした。丸井曲・D1曲中にノリノリになってる赤也の足を手で押さえ止めたりジャッカルへ無言の圧力をかけたりするくだりは東京公演期間中は日替わりだったのに凱旋では毎度やってて、本人やチーム判断か演出判断かおたくの手紙の影響か気になりました。

 

柳:大人っぽい落ち着きある佇まいっていうのがまず満点。正面も横顔も後ろ姿も、頭の形や輪郭や頭身バランス、体のラインや髪型どれをとっても私の理想の柳そのものだった。そのものすぎてびっくりした。正面向いた時のお顔だけイメージと違ったけど、そんなの問題にならないくらい理想だった。歌もセリフも目を閉じるタイミングもセリフ言い回しも他のキャラクターとの絡み方も試合中のフォームも文句無しの理想。公演を重ねるにつれて試合中に段々熱くなりすぎてた気もするけど、乾との握手で達成感ある緩んだ表情をしたあとに立海ベンチのチームメイトを見て我に帰る瞬間が際立ってた。まさに「勝てない試合じゃなかった。私情を挟みすぎたな」だった。いやそれにしても理想で驚いた。風林火山での柳生との声の相性も好き。セリフや振りのトチりも散見される立海の中で、唯一見かけなかった人かもしれない。あと公演に関係ないけど、大阪休演日に立石くんと京都って最高の幸村と柳すぎてどうしようもなかった。日替わりトロフィー初見の時になんていいことを言う柳なのかと思って少し泣いた。大人だ。参謀でお目付役だった。

 

柳生:歴代推し枠だから期待してて、初日から概ね満足。個人的に立ち耳の人と小鼻の大きい人ものすごく苦手で一般人に対しても少し恐怖観念すらあるのだけど、なぜか彼は怖くなかったしむしろ好きだった不思議。東京公演中セリフとちりすぎてたので焦れったかったけど、言い回しは基本的に好き。素の普段の話声は高い方なのに立海重唱は低音パートなのがなかなかいい。たまにちょっと遊びすぎというかベンチでの手の動きが大きいから試合の邪魔をしがちでちらほら文句言われるのも見たし、あなたを見たい人はそんなにうるさくしなくてもきちんと見てるから過剰な動きで視線を集めて試合の空気を変えるのはやめてくれ、とは贔屓目あっても多少思った。でも柳生だって普通の中学生だし、真面目な優等生とはいえお遊びもするというのはよくわかるし、程よいと思うこともたくさんあったので嬉しい。D1新曲が最高of最高で、0ズレで何度も観られて嬉しかった。「弱味でも握られてんじゃねえの?」と言われて最初は唇尖らせて小首を傾げるだけだったのに、自信満々に指でノンノンってするの固定になってた。どちらも映像に残してほしかった。試合中のフォームひたすら背筋がよくて仁王でも猫背になりきれてないのがまた味。スウィングが非常に遅いのが気になったけど、凱旋で少しだけ良くなってた。東京公演中「ふいんき」と言っていたのがどうにも許せなくてもやもやしてたけど、「ふんいき」に直してくれたので拍手。ダンスの癖が素で味方くんと似ているので、踊っていると少し懐かしくもなった。コール2回、日替わり複数回当たったけど、結局アナは聞けなかったのが悲しい。満面の笑みで頷いて満を持してぴしっと挙手して立候補したのが可愛すぎた。初めて東京公演でコール担当になった時の「私がやりたいです」が忘れられない。最高。あと千秋楽含めて入った回数の半分はハイタッチできたので満足。そのうち2回くらいは手がびっちゃびちゃに濡れてて、完全に彼の汗が私の手に付着しまくってた。びっくり。注文は多かったけど推しゆえだし、結局解消してくれたのでとてもいい柳生でした。彼の柳生は顔とスタイルが自分の最低ラインを越えてさえすれば寄ってきた女を全て頂いて「もう少し男を勉強したらどうです?」「あまり上手くありませんね、2度目はありませんよ」と捨てるようなメンヘラ製造機っぷりが最高だった。

 

仁王:初日迎えるまではお顔苦手だなっていう印象が強かったけど、本人が言うように仁王は三白眼なのでこんな感じなのかもと納得した。頭ほんっと小さいし、あの仁王ウィッグつけて他のキャラとバランスとれてる頭身ってだけでも大いに価値があった。歌は声のガサつきが非常に癖になってただただ最高だった。柳生と入れ替わってる時は頭の小ささも注目ポイントだけど、母親に愛され上品な作法も教えられつつ幼少期に女装させられてた感のあるのもまた気になった。あと柳生の時だけベンチでも口がうさぎかハムスターかのようになってて可愛かった。仁王パートの「サティスファークションッ」で尻尾げ掴んでぴょこってするとき、初日は舌を出してなかったのに途中から小さく出すようになってて、凱旋では遠くの席からでも十分見える程にぺろって出しててもう最高すぎてこのシーンのブロマイド流通させないなんて運営は頭おかしいんじゃないのかとすら思ってた。あと地方楽D曲中でステッキマジックが上手くいかなくて、「サティスファーク…ション?」って驚き疑問形だったのがめちゃくちゃ可愛かった。試合中の姿勢もフォームも左右移動する時の踏み込み方も柳生へのコンタクトのとり方も100点満点。完全に仁王。最高に仁王。この公演の試合中の動きで満足度1番。普通にテニスボールが見える。「甘いぜよ!」の声も最高すぎてリアコになるかと思った。ならないけど。立海唯一の左利きだからただでさえ多少目立つけど、柳生とシンメの時があまりに愛おしくて仕方なかった。ただの左右対称じゃなくそれぞれきちんとキャラクターらしく、同じタイミングなんだけどそれもキャラクターらしくコンマ数秒微妙にタイミングが違って動く。いい仁王だった。「ナイスショット」の声掛けでハモる丸井の方を見てふふんと笑うのよかった。全国はイリュージョン引き継ぐかわからないけど非常に楽しみ。

 

ジャッカル:丸井に走らされるし赤也の面倒見役なのは今までと同じなのに、雑用パシリ感なくて対等な関係がきちんとあるのがよく見えてたのがよかった。リョーマvs赤也の試合中に膝を痛がるの、東京初日付近はもっとこっそりしてたのに完全固定化オンマイクにしたのは可も不可もなくかな。試合後ベンチで頭拭いても拭いても汗出てきて赤也にも拭いてもらってるの可愛かった。柳生とよく試合状況を話していて、でもたまに柳生にもいじられて、というのがまた立海はいいチームなんだなと思えてよかった。2幕の「先輩達、決勝だからってやつらに見せ場作りすぎっすよ」の一連のくだり、東京楽かなにかのベンチに詰め込み座ってたの最高に好きだった。柳生とジャッカル越しに赤也を虐める仁王とブン太に痺れを切らして、柳生が「〜〜仁王君っ!」ジャッカルが「ブン太!」って立ち上がって怒るやつ。これも円盤に残してくれなきゃ絶対に嫌だ許さん。日替わりネタは毎度どんまいwwwって思ってたけど、なんだかんだそんな状況も嫌いじゃなくて普通に楽しくいい仲間に囲まれているのだと思っているジャッカルなんだろうなとも思った。

 

丸井:初日の衝撃が忘れられない。くそちゃれえな!って。新曲含め解釈違いと言われるのもたくさん見たけど、あの歌詞与えられたらお気楽勝ち気の表現がああなるのもわかるなと思った。丸井は確かにただテニスを楽しむのが第一ってキャラクターなわけじゃないし、元から天才なのじゃなくて努力の賜物なのに軽々しく見せないでほしいっておたくの意見もよくわかる。でもそれ相応の努力をすればほぼ確実に毎度結果を得られて(技の習得、勝利)、常に高いハードルを自ら求めて挑戦してもそれも必ずクリアできて、って楽しさは勉強でも同じだしその気持ちはよくわかる。偏差値70超えの学校の入試過去問を渡されて毎度余裕で合格平均点を超えるというのを繰り返していた自身の受験生時代を思い出した。無敵モード天才モード、もちろん努力をしているけどだからこそ結果がついてきて周りに勝てるのが面白い楽しいと感じた。彼の丸井はそういう意味でテニスをあんなに楽しんでたんだろうなと。テイクイットイージーなんて言わねえよ、って意見も見かけたけど、公式で丸井とジャッカルの曲に「take it easy」って歌詞は何年も前から使われてCDなってるからね。チームメイトの勝利を信じて赤也と共に毎度頷いてたり、ジャッカルとの関係も信頼しあってダブルスとして噛み合ってる感じはあったし、特にブラショの時のダンスがめちゃくちゃに丸井っぽくて好きだった。ガム噛む時にたまに口開けたままだったのが少し下品汚く見えたので、全国はきちんと口閉じてほしい。それくらいかな気になるの。最初は衝撃強かったけど、なんだかんだ調整してきたのがよかった。

 

切原:頭身バランス、肩幅、姿勢、細さや筋肉の具合が理想中の理想だった。前任の原嶋くんも好きだったけど。あとお芝居上手くてびっくりした。赤也役ってより普通に赤也が歩いてるみたいな感覚。ただの赤也すぎて笑った。試合中のフォームとかもいいし、先輩達との関係もなかなか理想。でろでろに可愛がられてるのも可愛いけど、2年生ながら立海No.1を狙っていて周りから認められるほどのプライドも実力も持ち合わせているのがよく見えて、来年は安心して部長を任せられると思った。無我の境地に達したのも説得力がある。全体的に説得力がありすぎて、リョーマの英語もきちんと理解できてそうってとこくらいかな、ちょっと違うと違和感もったの。でもそれはあえて悪い点を見つけろと言われたら強いて言えばと返すレベルで、普通によかった。新曲のクソださ英単語が可愛いけど、歌い方も振りもただかっこよくて、もう最高。「危険信号が見えないか」のとこ好きな人たくさんいるはず。ジーニアス復活も嬉しすぎて鳥肌立った。ありがとう本当にありがとう、歌芝居スタイルが理想って最高。少し色が黒すぎるのが惜しくて惜しくて仕方ないけどあれは日焼けじゃなくて地黒なら比嘉も全国も仕方ないのかな。でもそんなの問題にしてる場合じゃないくらい満足な赤也だった。風林火山の火があんなにかっこいいとは。公式プロフで赤也の苦手なものは真田副部長なわけだけど、厳しくされるから苦手だけどそれでも尊敬はしているしとはいえ倒すべき相手だとも思っているし、なんてのも見えるのがよかった。ありがとうと感じる赤也だった。

 

立海はみんな揃っての歌もきちんと強そうだし、当時人気爆発していた氷帝をも押しのける存在のつもりで作られた学校だというのも納得できるし、全体的に非常に満足だった。全国では誰1人欠けてほしくないし、みんな普通に帰ってくるつもりっぽいのダダ漏れなのが笑える。比嘉でも楽しみ。